「私」は、ただ「反応」しているだけ。

アラフォー独身女子(彼女はいます)。「人生これでいいのか?」と思いながらも、「毎日楽しく暮らす」のが1番の望み。

「宝塚」によって向上心が芽生える。

 

 

思いのほか「宝塚」が生活に馴染んでいる。

 

とりあえずお試しのつもりで入ったスカステは、観たい番組がひと月30くらいあるので、どうしたって1日1回は観る計算になるけれど、スカステ専用のスケジュール帳に気になる番組を書き込んで、それを週に1度まとめて録画予約して、そこから保存したいものをブルーレイに落として、という作業のルーティンが決まってしまえば、なんだか日常に溶け込んで自然な流れ。

 

そして最近、毎日放送される「タカラヅカニュース」は、やはり毎日観た方がいいという結論になり、それも録画するようになった。

 


「ヅカファン」というものを他人事として遠くから眺めていた時には、スカステに入るなんて相当の人だと思っていたけれど、こんなにも穏やかに生活の一部になるとは、と不思議な感じがしている。

 


ライブビューは、昨年11月に、こんな機会もそうないだろうからと、月組『エリザベート』に行ってみたのが最初で、12月には宙組、1月には『アンナ・カレーニナ』を観に行った。
2月には宙組博多座公演、3月には星組の予定なので、ライブビューはなんだかんだで月1回観に行く感じ。

 


激しく宝塚を愛する人も沢山いるのだろうけれど、私はとっても穏やかに楽しんでいて、「ハレ」のイメージが強い宝塚だけれど、宝塚が「ケ」に馴染んでいて不思議だなぁと思ったりしている。


水中で暮らすなんて不可能と思っていたのに、水中に入ってみたら呼吸ができて普通に暮らしてますみたいな、なんかそんな感じ。

 


スカステを見はじめて、わりとすぐに感じたことが、毎日宝塚を観ることは私にとって良い影響を与えそうだということだった。


私は年に1回くらいピアノの発表会に出るのだけれど、これまで本番が近くなると、なぜかお花様(花總まり)のディナーショー(実際は和央ようかのだけど)やショーが観たくなって、それを観ると、本番が怖いという気持ちが、舞台が楽しみという気持ちに変わるので、ここ数年は本番近くになるとお花様に頼るというのが定番になっていた。

 

それが、似たようなものを毎日観るのが普通になって、常日頃からピアノへのテンションを上げてくれるし、ピアノ伴奏の練習相手として歌うときなんかも、これまでよりも気合が入って楽しい。
(そして、良いのか悪いのかはわからないけど、技術が伴わなくても真摯に心を込めて歌おうという姿勢で臨める・・・。失礼を承知で言わせていただくと、クラシックのプロの演奏は、テンションを存分に上げてくれるけれど、あまりにも別世界レベルのテクニックなので、圧倒されすぎてしまって、単純に自分もやりたいとは無邪気に思えなかったりする。しかし、その一方で、宝塚ばかりを鑑賞していると、無性にテクニックのあるミュージカルやクラシック音楽を鑑賞したくなるのもまた事実だったりもする・・・。)

 


そして、ファッションなども頑張りたいと自然に思えてくるようになった。
これまでは、髪はその日のその日の調子で適当だったけれど、癖くらいはちゃんととってブロウして、というのをするようになった(これまでしていなかったことが問題なのだが)。

服装も、華やかなものを選びたいと思うようになった。


服装はもちろんのこと、髪の印象はとても大事だよということは、もちろん知っていて、何度も知識として触れる機会はあったけれど、なかなか実行に移すというところまで至らなかった。

 

 腹の底からわかるということは、それを実行に移すということだと思うと、さくらももこが書いていた。

 

上野千鶴子は、言ってることじゃなくて、やってることで判断すると言っていた。

 

 

行動するようになってきた私は、ようやく本当の意味でわかってきたのだろう。

 

 

タカラジェンヌは、基本的にとても不自然で、その美しさが努力の基に成り立っているのがよくわかる。

 

一般的には、どんなに美しくあるように計算され力を注がれていたとしても、自然な雰囲気をまとっているというか、そういう風に見えるようにはある程度なっているというか。

 

タカラジェンヌが、お互いの良いところを褒め合うときに、外見のことにもすごく触れることに、はじめは驚いた。

 

目が大きいとか、鼻の形が良いとか、はっきり言う。
自分でも、ここのパーツが気に入っているとかちゃんと答える。

 

自分は顔が派手だから化粧は薄めにとか、目が小さいから大きく描くようにするとか、

しっかり自分という素材を自覚して、そこを活かしたり補ったり工夫をする。

 

外見についてアレコレ言うことを躊躇しない。

良いとか悪いとかじゃなくて、素材として受け入れて、努力する。


私にとっては、これまであまり触れたことのない感じだった。


できれば他人から綺麗と思われたいという欲はあっても、どこか努力しきれない気持ちがあったけれど、自然とやりたくなって、とりあえず毎日髪も気を遣い(あくまで自分比だけど)、服装も華やかなものを選ぶようになった。

 

ずっと見ないまま溜まっていっていた自分の演奏動画も見てみた。

主観と客観はやはり違っていて、しみじみ見て良かったと思う。

改善したいところも明確になったし、自信がついた部分もある。

 

 

『ホンマでっか!TV』で植木先生が、ミラーニューロンというものがあり、「好きな人からしか学べない」というようなことを言っていた。
(その一方で、嫌いな人でも一緒にいると似てきてしまうという恐ろしいことも言っていたけど・・・)


植木先生のおっしゃっていたことは、本当だなと実感している。

 


今のところ、金銭面以外では(十二分に元はとっていると日々思っているけど)、楽しいし、向上心も芽生えるし、何よりときめきがあるし、良いことづくめの宝塚。


できれば、長いお付き合いになればいいなと期待しております。